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衝撃的な生徒さんの体験談
改めてアロマテラピーを伝えること、教えることについてお話ししたいと思います。
ある生徒さんからの話です。その生徒さんは、友人の誘いでアロマテラピーの教室に参加したそうです。その教室では、クラッカーにチーズを載せ、アロマオイル(その方が呼んでいた)を使う方法として、クラッカーにレモン精油を1滴垂らすことを勧められたそうです。
彼女は、エッセンシャルオイルを口から取り入れることに疑問を持ち、「口に入れて大丈夫なの?」と尋ねました。すると、「大丈夫よ~オリーブオイルと同じようなものだから」と返答されたようです。彼女はそれ以降、スクールに来るまでの間、しばらく口から取り入れてしまっていたようです。
正直驚きましたね。
そんな知識のレベルで堂々と人に教えているということに対して。
精油の基礎知識
精油は油脂ではありません。油脂の定義はグリセリンと脂肪酸がエステル結合したものです。
したがって、精油はその定義に当てはまりませんし、精油は揮発性芳香物質の集合体です。
確かに、名称に「油」が含まれており、親油性の性質を持っていますが、全くの別物です。
正しい使用法の重要性
そして、アロマテラピーをきちんと勉強している人は、軽々しく飲用を勧めたり、直接塗布を勧めたりしません。
なぜなら、その濃度の精油を体内に取り込むことが体にどれほど負担になるかがわかっているからです。
誤った情報の危険性
また、「私たちが扱っているアロマオイルのレベルは高いから口から飲んでも大丈夫」と言う方もいます。
しかし、レベルの問題ではありません。
すべては肝臓で分解され、体外に排泄されるため、肝臓に大きな負担をかけているのは確かです。
健康被害の実例
実際にその生徒さんは、知らずに肝機能の数値が悪化してしまったとのことでした。
残念ながら、これを証明することはできませんし、たとえその精油のメーカーを訴えても自己責任で片付けられてしまいます。
実際にその精油メーカーのHPを調べたら、そのように書かれていました👊
天然=安全という誤解
また、精油のレベルに関係なく、フェノール類などは特に神経毒性があります。
天然や自然なものを信じる方の中には、天然だから大丈夫と言う人もいますが、天然であるがゆえに自然はその種を守るために毒性を与えていることもあるのです。
そもそも良い悪いは人間の基準であり、植物には知ったこっちゃないのです。
トリカブトやジギタリス、リシン、フグ毒、コブラ毒、ボツリヌストキシンも天然であり、自然のものです。
効果と危険性の関係
以前、歯痛で苦しみ、鎮痛剤が効かない体質のため、最終的にクローブに行きついた経験があります。効いたということは、フェノール類を多く含む精油には強力な鎮痛作用があり、使い方によっては神経毒性があることを示しています。
効く=使い方によっては毒ということを常に念頭に置く必要があります。
商業主義の問題点
実際、精油販売を目的とした会社では、このような話がまかり通っています。主婦層をターゲットにしたネットワークビジネスがその例です。
精油の商品知識とマーケティング(利益追求)の話を学ぶだけで、人にアロマテラピー講座を開催します。
精油は、高価ですがあまり消費されないため、原液を塗布したり、飲ませたり、料理に使わせて多く使わせないとお金にならないのです…。
精油の本質的な価値
私は精油そのもののレベルを批判しているのではありません。
良いものだと思います。
良いものであればこそ、人に教えるならそれ相応の知識をもって教えてほしいのです。
法規制と実態
日本では精油が雑貨扱いされているだけで、その効果は薬に匹敵します。
雑貨扱いで医薬品や医薬部外品ではないため、日本の法律上、効果効能を表示して販売することはできません。
海外では保険対象となり、医師が処方する国もあります。
そんなに効果のあるものを体の仕組みや代謝経路がわからない人々が、原液塗布や飲用を勧めるのは非常に危険です。
私の懸念は、そのような方々が事故を起こし、「アロマテラピーは危険だ」と言われ、私たちも同じ目で見られることです。
専門家からの提言
そうなったら非常に迷惑ですので、はっきり申し上げます。
にわか知識で全く異なる情報を世の中に伝えないでほしいですし、また一般の方もおかしいと思って頂きたいです。
用語の重要性
そして、にわかアロマ講座を開いている方は、精油をエッセンシャルオイルと呼ぶことは少なく、「アロマオイル」と呼びます。
この言葉を使っているかどうかが私の中の一つの基準です。
なぜなら、アロマオイルはエッセンシャルオイルと同じではないからです。
これについてはまた改めてお伝えしますね。
もしあなたの先生がアロマオイルという名称を使用している場合、アロマオイルとエッセンシャルオイルの違いを尋ねてみてください。
最後までお読み下さりどうもありがとうございました。
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