企業のご相談の中で、非常によく耳にするのが「人を採っても続かない」という悩みです。
求人を出しても応募が少ない。
ようやく採用しても、数か月から一年ほどで辞めてしまう。
教育に時間もお金もかけているのに、定着しない。
こうした状況が続くと、多くの企業はまず採用条件や制度の見直しを考えます。
もちろんそれも大切です。
ただ、実際には、それだけでは解決しないケースが少なくありません。
なぜなら、離職の背景には、表面的な条件だけではなく、日々のストレスや状態の崩れが大きく関わっていることがあるからです。
人が辞める理由としては、人間関係、給与、勤務時間、将来不安など、さまざまな言葉が挙がります。
しかし、それらの多くに共通しているのは、本人が「もう持たない」と感じるほど、心身の余裕を失っているということです。
疲れがたまる。
気を張り続ける。
気持ちを切り替えられない。
小さなことにも強く反応してしまう。
仕事そのものより、「続けること」自体が苦しくなる。
この状態に入ってしまうと、もともとは十分やれていた人でも、急に辞めたい気持ちが強くなることがあります。
つまり、離職を防ぐために必要なのは、採用力だけではありません。
働く人の状態を崩れにくくすること、そして崩れたときに立て直せる力をつけることが重要です。
ここで見落とされやすいのが、「同じ職場環境でも、辞める人と続く人がいる」という事実です。
その違いを生む要素の一つが、状態管理です。
もちろん、企業側が劣悪な環境を放置してよいということではありません。
制度や人間関係の改善は必要です。
ただ、それと同時に、現場で働く一人ひとりが、自分の状態に気づき、整え直し、回復する手段を持つことも、離職防止に直結します。
私はこれまで、公立病院内での運営経験などを通して、支える立場にある人ほど、自分の状態を後回しにしやすいことを感じてきました。
責任感が強い人ほど、頑張り続けます。
そして、限界が来るまで、自分の崩れに気づけないことがあります。
これは企業でも同じです。
真面目な社員ほど無理をしやすく、管理職ほど抱え込みやすい。
その結果、ある日突然、退職という形で表に出ることがあります。
離職率を下げるためには、制度や採用だけではなく、**「人が続けられる状態をどう作るか」**を考える必要があります。
そこで役立つのが、ストレスマネジメントや状態管理の研修です。
自分の疲れや緊張に気づくこと。
短時間で切り替える方法を知ること。
感情が大きく乱れる前に、自分を整える習慣を持つこと。
こうしたことは、福利厚生のように見えて、実際には離職防止の土台になります。
離職は、採用コストの増加だけでなく、教育コスト、現場の負担増、チームの不安定化といった大きな損失を生みます。
だからこそ、状態管理は「やさしい話」ではなく、組織を守るための実務的なテーマなのです。
当社では、支える側の状態管理という視点から、離職防止にもつながる企業向け研修を提供しています。
採用だけでは解決しにくい定着の課題を感じている場合は、ぜひ一度ご相談ください。


















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