はじめに
アロマテラピーに欠かせない存在である精油。
しかし、植物がどのように精油を作り出しているのか
ご存知でしょうか?
実は、精油は植物の二次代謝産物であり
植物の様々な部位に蓄えられています。
ここでは、植物が精油を生成するしくみと
部位ごとの特徴について解説します。
植物が精油を作り出すしくみ
植物は光合成によって炭水化物を合成する一次代謝と
その炭水化物から様々な有機化合物を作り出す
二次代謝という過程を経ています。
精油は、この二次代謝で生成されます。
つまり、精油は植物が作り出す二次代謝産物なのです。
部位ごとに蓄えられる精油
精油は植物全体に均一に含まれているわけではありません。
植物の種類によって、精油が蓄えられる部位は異なります。
例えば、ペパーミントは葉の表面近くに
オレンジは果皮の内部に精油が蓄えられています。
そのため、精油を抽出する際は
植物ごとに適した部位から抽出する必要があります。
ケモタイプ – 同種でも成分が異なる精油
同じ種類の植物でも、精油の構成成分が大きく異なる場合があります。
これをケモタイプ(化学種)と呼びます。
ローズマリーを例に挙げると
カンファー、シネオール、ベルベノンを
多く含む3つのタイプがあり
それぞれ特有の香りと作用を持っています。
植物の部位と精油の関係
1. 花:花から採れる精油は華やかな香りが特徴。
ホルモンバランスを整えたり
気分を高揚させたりする効果があります。
2. 果実:果実から採れる精油は爽やかな香りが多く
消化器系のトラブルを緩和したり
リフレッシュ効果をもたらしたりします。
3. 樹脂:樹脂から採れる精油は個性的な香りが特徴。
心身を癒す効果があります。
4. 根:根から採れる精油は土のような深みのある香りが多く
心を落ち着かせる働きがあります。
5. 葉:葉から採れる精油は、すっきりとした香りが特徴。
リフレッシュ作用や抗菌作用などが期待できます。
6. 幹:幹(心材)から採れる精油は、森林を思わせる香りが特徴。
リラックス効果や心を鎮める働きがあります。
おわりに
植物が生み出す精油は、植物の二次代謝産物であり
部位ごとに異なる特性を持っています。
アロマテラピーを行う際は
目的に合わせて適切な精油を選ぶことが大切です。
植物の生み出す精油の秘密を知ることで
アロマテラピーをより深く理解し、効果的に活用できるでしょう。
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